2026.8.13
ブログ
お盆の設え。人を迎える文化の紡ぎ。

お盆に入りました。
一般的に8月13日〜16日を指すことが多く、13日を迎え盆と言い、14日、15日を中日と言い、16日を送り盆と言います。
お盆は、地域や宗派によって行事ごとも多いです。
お坊さんが檀家さんの仏壇にお教を唱えに行く「棚経参り」
飢えや渇きに苦しむ死者の霊魂にお供えを施し、供養する「施餓鬼法要」
先祖の霊を慰めて供養するために行われる伝統的な踊りである「盆踊り」
お盆の期間に故人の魂を送り出すための「精霊流し」
などなど。
このお盆の時期は、家族や親族を含め、お寺の方々や地域の人々など、意外と人の出入りも多いものです。

そんな、来客をもてなす準備も、お盆の前からは着々と進んでおり、我々庭師もその一役を担っています。
例えば、お寺さんであれば、施餓鬼法要や墓参りの時は、檀家さんが多く来られるので、庭先を綺麗にしておきたい。
個人のお宅では、棚経参りや初盆があるので、庭先を綺麗にしておきたい。
など、大切な時だからこそ、その時間を共にする人との空間の設えを任されるということは、気が抜けない大事な責務だと認識しています。
砂利の草引きもそうですし、筧を青竹に交換するのもそう。
草刈りも来客の訪問日を逆算して作業に入る。
…
この夏も酷暑の厳しい中でしたが、スタッフと共に怪我もなく、お施主様のご要望に応えられたことにまずは、一安心でございます。



先日、NHKのステータスという番組で「究極の奥座敷 南禅寺界隈別荘群」の放送がありました。
南禅寺界隈別荘群の手入れをされている植彌 加藤造園さんが、解説をされていたのですが、その中でも印象的だったのが「無作為の作為」という言葉。
”庭師は、一生懸命自然に見えるように色々やってるんですけど、見ていただく方には、何にも手を加えていない、自然のまんまですよ というフリをしています。”
と、おっしゃっていました。
私も南禅寺にある植彌 加藤造園さんが管理をする"無鄰菴"や"對龍山荘"を訪れたことがありますが、本当に”無策の作為”というものを視覚的に体感できる良いお庭です。
我々のような小さなまちの庭屋やと比べるのは、僭越ながら大変烏滸がましいところではありますが、庭師という仕事の大切なところは、規模の大きさに限らず同じなんだと感じました。
(心の刻むようにもう5回ほど見返しています)
NHKプラスで、見逃し配信が見れると思いますので、ぜひお盆休みのお時間にご覧ください。
皆様、良いお盆をお過ごしください。


